とある夜の都会の高速道路にオレンジ色のリムジンが走って居た。

その中にはオレンジ色のロングヘア―に右目は黒い眼帯していて服装は値段が高そうなオレンジ色の服を着ていた

彼女はタブレットを触りながら

 

「さて、私の心を満たす熱い試合をする選手も探すのも大変になりましたわね」

 

彼女の名前は橙危野

ギャンブルで一代で成り上がった一家一人娘

座ってやるギャンブルは飽きたので自分の身体を使って拳をギリギリで躱す快感を味わう為、ボクシングを始める奇人に近い思考を持ち合わせている。

 

「其れにただ獲物を待つのも飽きて来ましたわね」

 

危野そう言いながらリムジンの天井を見て

 

「……一層の事私がボクシングの才能を持って居る人を見つけてボクシングのする切っ掛けを与えて強くなったら試合する……

 其れは良いかもしれませんね」

 

そう思いタブレットに向き直して

 

「さてどんな人にしましょうか」

 

危野はそう言いながらタブレットを操作する

 

(さてどんな人にしましょうか?

年齢は私と同じぐらいで人生が崖っぷちに立って居る人が望ましいですが。

そう言った人は簡単には見つからないかもしれません。

此れは明日にしましょう。

今は動画サイトでも見ましょう)

 

危野はタブレットを操作して動画サイトを起動させて

 

「どれにしましょうか?」

 

危野が悩んで居ると

 

「おや?」

 

危野は一つの動画を見つけた。

動画の内容は歌ってみた動画だ。

危野は迷いも無くその動画をタップして再生した

 

『~♪~~♪』

 

曲は有名なアイドルの曲のカバー曲をダンスに合わせて歌って居る動画だった。

危野はその歌声に聞き惚れてしまった。

歌が終わった直後に直ぐに動画を調べた。

 

「|歌兎 白雪《うたと しらゆき》

 生まれと育ちは北海道でアイドルを目指す為に十五歳で東京の芸能人の育成学校アイドル科に入学する。

 卒業後は様々なアイドル事務所に応募するが全て落選

 現在は東京の○○市の地下ライブ会場でアイドル活動をして居るみたいだが」

 

危野はチャンネル登録者数を見る

 

10

 

と少なかった。

 

「決めました」

 

危野はタブレットを操作して歌兎 白雪が東京の○○市の地下ライブ会場で生配信をしているのを確認して自分の近くにあるスイッチを押して

 

「運転手さん

 今すぐ東京の○○市の地下ライブ会場に向かって下さい」

 

『分かりました』

 

リムジンは歌兎 白雪が居る東京の○○市の地下ライブ会場に向かう。

 

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此処は東京の○○市の地下ライブ会場

そのステージで

 

「歌兎 白雪のライブ開催!!」

 

と少女が元気にステージに上がるが東京の○○市の地下ライブ会場の観客席は少ない人数に見覚えているファンしかいない。

其れでも元気よく

 

「今回も私の為に来てくれてありがとう!

 早速一曲目から」

 

イベントを進める。

そして

 

「ハァ~

 今回もお客の少なかった」

 

溜息をつきながら東京の○○市の地下ライブ会場の近くにある自動販売機からミルクティーを買って飲んで居た。

 

「私、アイドルとしての才能が無いのかな?」

 

と言いながらスマホを取り出して動画サイトを立ち上げた。

 

「チャンネル登録者も少ないし

 反対も無く笑顔で私を送ってくれた両親にどんな顔をして家に帰るのか分からない」

 

白雪は悩みながらスマホを見返すと

 

「あ!、新しいチャンネル登録者さんだ」

 

動画サイトの通知マークを押して

 

「えっと、ギャンブルオレンジさんか。

 取り敢えず。

 『チャンネル登録有り難うございます。

  今は無名ですが此れからも頑張っていきます』」

 

「えぇ貴方の活躍を期待して居ます」

 

「有り難うございます。

 此れを送信……」

 

白雪は気が付く何時から誰と会話して居るのと白雪は思わず声がした方に顔を向けると

 

「どうも」

 

危野が居た

 

「わぁ!?」

 

白雪は思わず驚く

 

「そんなに驚かなくてもいいんですか」

 

「あ、貴方は何者なんですか?」

 

「そうですね……」

 

危野は少し考えて

 

「つい先ほどメッセージを送ったギャンブルオレンジさんですよ」

 

危野はスマホを見せる。

其処には白雪が使って居る動画サイトでギャンブルオレンジのホーム画面だった

見せ終わった危野は自動販売機でコーラを買う

 

「あ、えっと私の為にわざわざ出向いて下さいありがとうございます」

 

「えぇどういたしまして

 さてあなたに聞きたい事が有ります」

 

「えっと何でしょうか?」

 

「今のアイドル活動は成功して居ますか?」

 

「いえ、まだ成功して居ませんけど、いつか成功させます」

 

「そうですか。

 ですか……」

 

危野は白雪に手を差し出して

 

「今を変えたくありませんか」

 

白雪は戸惑い

 

「えっと、はい」

 

危野の手を取る。

 

「ではこの後用事ありますか」

 

「い、いえこの後は家に帰ってやる事もありません」

 

「そうですか。

 なら行きましょう」

 

危野は白雪の手を握って歩いて近くに止めていたオレンジ色のリムジンに乗り走り出す

 

「えっと、ギャンブルオレンジさん」

 

「名前を言い忘れていましたわね。

 私は橙危野」

 

「歌兎白雪です」

 

「白雪さん、歌もダンスも良いですが、私から見て今後今までの活動では貴方は有名になりません」

 

「其れってどうゆう意味ですか」

 

「そうですね。

 貴方の衣装、ステージ、歌はどれもアイドルの王道のです」

 

「アイドルですから」

 

「ですが王道は多くの人通る道。

 それ故に埋もれやすいんです」

 

「……」

 

「ですから埋もれるの阻止するために色んなことをやらないといけないですが」

 

危野はリムジンに置いてあるタブレットを手に取り操作して

 

「ゲーム実況に歌ってみた動画を出しているそうですが。

 此れも王道、其れ故に簡単に埋もれてしまいまう」

 

危野が言い切ると

 

「だったら如何したら埋もれずに有名になるんですか?」

 

「なら其の答えを見せましょう」

 

『危野お嬢様目的地に辿り着きました』

 

「えぇ分かりました。

 さぁ降りましょう」

 

危野と白雪はリムジンを降りる。

 

「此処はバー?」

 

「えぇそうですが目的は別にあります」

 

危野が歩き出して白雪は遅れて付いて行く

二人はバーに入る。

バーは小さいが客は他所存在して居た。

危野は迷いも無くバーカウンターに向かい

 

「お客さんのご注文は?」

 

バーのマスターがそう言うと

危野は一枚のカードを出して

 

VIP専用のナックルスピリタスを二つ」

 

「組み合わせは?」

 

「ゲーム・ウィナー・マネーで」

 

「其処の個室で待って居な」

 

危野はカードを手に取り

 

「白雪さん行きましょう」

 

そう言ってバーのマスタが言った個室

 

「あ、はい」

 

白雪は遅れて付いて行く

 

「あの私まだ未成年でお酒飲めないんですか」

 

「生憎私も未成年なので飲めません」

 

「じゃ、じゃあ何で頼んだの」

 

「見てからの楽しみです」

 

二人は個室に入って扉が閉まると床の一部が開く

 

「え!?何」

 

白雪は驚くが

危野は開いた部分に近づく、開いた部分にはテンキーとカード挿入口があった

危野は迷いも無く手に持って居るカードをカード挿入口に入れてテンキーで何かを入れる。

すると今度は別の床が動いて

 

「階段ですが」

 

白雪は驚くが

 

「この下が私達の目的地です」

 

私は会談を降りて

 

「あ、待って下さい」

 

白雪は慌てながら危野を追いかける

階段を下りながら

 

「さて埋もれずに有名になれると言いました。

 多くの人が歩く王道を埋もれやすい、なら少数の人が歩く道邪道を歩くのは如何でしょうか」

 

階段降りきった先は

 

『選手入場!』

 

ボクシングの試合の様にボクシングのリングが会場の真ん中にあり其れを囲む様に観客席があった

 

「此処は?」

 

「此処は地下ボクシング団体アナザーキャットファイトです」

 

危野は慣れているのか歩くが

 

「ま、待って下さい」

 

白雪は慌てながら危野を追いかける

 

「まさか私此処で殴り合いしろと無理無理ですよ。

 喧嘩なんてした事無いのに」

 

「安心して下さい。

 此処で試合をして下さいと言いません。

 ちゃんと表の試合を用意しますわ」

 

「其れは良いですが

 本当に私喧嘩した事無いんです」

 

「其れは分かって居ますわ。

 取り敢えず賭けをしませんか」

 

「賭けですか?」

 

「えぇ、貴方はこの試合何方が勝つと思いますが?」

 

危野は課金所の上にある液晶ディスプレイを見る

赤コーナーは黒髪のロングヘアの女性で青コーナーは黒髪のショウトヘアの女性だ

白雪は

 

「あ、赤コーナーの黒髪ロングヘアの女性」

 

「ふふ、やはり貴方とは気が合いそうです」

 

そう言った直後に百万円を取り出して

 

「赤コーナーは黒髪のロングヘアの女性にベッドで」

 

課金所の職員は百万円を受け取りチップに変えてくれた。

 

「其れでは静かな場所で観戦しましょ」

 

危野と白雪はVIP専用の観客席に座る。

 

『其れでは試合が開始します』

 

実況者の言葉の後に

 

[カッアン!]

 

コングのが鳴り響き二人は殴り合いを始めた。

 

「あの何で此れを私に見せるんですか」

 

「先ほども邪道を進むと言いました

 アイドルの邪道として顔に傷がある」

 

「まぁ、アイドルは顔が命て言いますが」

 

「そうですね。

 其れであの二人の見て如何思いますか」

 

「どう見えて……」

 

白雪は考えて

 

「輝いて見えます」

 

「如何してそう思うんですか?」

 

「如何してと言われると難しいですけど

 ただ一生懸命が伝わるんです。

 お互い譲れない思いがぶつかって其れが輝いて見れるんです」

 

「成程」

 

「其れに観客達は必ず試合に釘付けになります」

 

「えぇアイドルの活動では見逃されてしまいますがボクシングすれば必ず貴方の事を見てくれます。

 実際アイドルレスラーが存在しますのでアイドルボクサーが居ても良いと思います」

 

「確かに」

 

「其れにそろそろ試合に決着が尽きますよ」

 

危野言う通りに

黒髪のロングヘアの女性が黒髪のショウトヘアの女性にラッシュを仕掛けた。

黒髪のショウトヘアの女性も遅れてラッシュを仕掛けるが一歩遅く黒髪のロングヘアの女性が繰り出したフックが黒髪のショウトヘアの女性の頬にヒットして当たり所が悪くてピヨッタようだ

黒髪のロングヘアの女性が黒髪のショウトヘアの女性にトドメを刺そうラッシュを更に仕掛けた。

黒髪のショウトヘアの女性はピヨッタせいで反撃も防御も出来ずにサンドバックに成り下がってしまった。

アッパーカットで黒髪のショウトヘアの女性を殴り倒した

レフェリーは黒髪のショウトヘアの女性容態を確認して

腕を振って戦闘不能の合図を送って試合終了になった

黒髪のショウトヘア勝った事にアピールして観客達は歓喜や罵倒が飛び交う

 

「あの様に勝てば一気に注目の的を集める事が出来ますが

 負ければ何も残らない

 そんな覚悟は有りますか」

 

危野はそう言うと

 

[ゴク]

 

白雪は唾を飲んでから

 

「やりたいです。

 私は不器用だから如何やったら安全圏からお金を稼ぐことや有名になるやり方、なんて知りません」

 

「そうですか。

 なら付いて来てください」

 

危野は移動して白雪は後を追いかける

先程の課金所で

 

「此れを課金お願いします」

 

チップを渡すと

百万円が二倍の二百万円になって帰って来た

危野は其れを持って白雪に差し出した

 

「もう一度言います。

 アイドルボクサーを目指すなら受け取りなさい。

 このお金はその先行投資です。

 勿論、事務所とジムも紹介します」

 

白雪は

 

「えっと、頑張らせてもらいます」

 

そう言ってお金を受け取った。

翌日から白雪の生活は一変した

危野が紹介された事務所とジムに入りアイドルとボクサーを両立したアイドルボクサーが誕生した。

アイドルの発声練習とダンスの練習や慣れないボクサーのトレーニングで嘔吐する事なんか度々あったが白雪は決して諦めず前に突き進んだ。

その努力が実ったのかアイドルのダンスで培ったステップを基にヒット&アウェイ戦法で勝利を掴み取り、ボクシングの試合で勝つたびに彼女のフォローワ―は上がって行きとうとう

 

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「うぐ!」

 

「ウボ!」

 

『白雪選手と灯選手、クロスカウンターが決まった』

 

お互い顔は痣や腫れて居てお腹も青く染まって居る。

白雪は灯の攻撃を喰らって後退して灯は追撃のチャンスだと思い一気に距離を縮めてストレートを繰りだしたが白雪が咄嗟にタッキングで屈んで躱して其のまま

 

『白雪選手のカエルパンチいや……ラビットパンチのアッパーカットが灯の顎を捕らえた』

 

其のまま灯ダウンする

 

「ダウン!」

 

レフェリーはダウンカウントをして

 

「9,10、KO!」

 

レフェリーは試合続行不能の合図を送り

 

『勝者白雪選手!』

 

実況者の言葉で会場の観客達は大歓声を上げてその中心に居た白雪は思わず涙が出たが直ぐに顔を拭いて

 

「応援して下さってありがとうございます」

 

その後、勝利インタビューや新曲の告知などをして誰も居ない自動販売機でミルクティーを買って飲んで自分のスマホで動画サイトのアカウントのフォローワ数を見て

 

「危野さんと出会って随分変わったな♪」

 

フォロワー数は十万人を超えていた。

 

「危野さんにお礼を言いたいけど何処で何をして居るのか分からないからメッセージを送ろ」

 

白雪は動画サイトのダイレクトメールの機能を使って

 

「『危野さんへ

  貴方のお陰でアイドルもボクサーも成功して居ます!

  お礼をしたいんですが何処に居ますか』と」

 

「此処に居ますわ」

 

「だから何処で……」

 

白雪は昔似た出着事に気が付いて此れがした方を見ると

 

「お久しぶりです」

 

危野が居た

 

「危野さん、今までどこに居たんですか?」

 

「少し友人の村の支援活動して居ました。

 ついでに友人を向かいに行きました」

 

「そ、そうですか」

 

「近頃貴方が入って居るBlow of Fateで少々面白いイベントが行うそうですね」

 

「えぇそうです」

 

「私は其処のチャレンジャーとしてエントリーしました」

 

「そうですか」

 

「そう言えば先程お礼がしたいと言いましたよね」

 

「あ、はい」

 

「ではもし私と戦う事になった時は全力で来てください

 その為に貴方を育てましたから」

 

「……危野さん其れって如何言う意味ですか?」

 

「伝えていませんでしたね。

 私はスリルを味わる為にボクシングして居ます。

 より濃密なスリルを味わる為に私が持って居る伝手を使って強い選手を育てる事にしました。

 そして私を貴方を見た瞬間に貴方に決めました。

 そして結果は私の期待もしくは期待以上の選手になりました」

 

「そ、そんな為にお金を出したんですか」

 

「えぇ私にとってあのお金はちっぽけな存在なので」

 

「そうですか」

 

白雪は下を向いてから一気に危野に近づいて右ストレートを繰り出すが寸止めで止めたが風圧で危野の髪が揺れる

 

「そんな理由であのお金を出されてガッカリです。

 だからもし戦う事になったら貴方をボコボコにします」

 

真剣な眼差しで危野を見る。

其れに対して

 

「えぇ、楽しみにしています」

 

危野は顔が蕩けているような表情になる